【アスパラガス】
とれたてがもっとも甘く適度の歯ごたえとやわらかさがあり、美味しいと言われるアスパラガス。血圧を下げる効果があるアスパラギン酸を豊富に含み食物繊維も多く含まれます。
一般に見かける緑色のグリーンアスパラと生育の途中で土をかけて日を当てずに育てたホワイトアスパラがあります。以前はほとんどを缶詰などの加工用にしていたホワイトアスパラですが、最近では生のホワイトアスパラが人気となっています。生のホワイトアスパラはグリーンアスパラに比べて収穫時期が短く、生産量も少ないため珍重されます。
【えだまめ(枝豆)】
ビールのおつまみとして人気の高い枝豆。枝豆は大豆を未熟な段階で枝ごと収穫したものです。枝豆にはアルコールの分解を助ける作用があり、アルコールとともに食するのは理にかなっていると言えます。
塩茹して食べるのが一般的ですが、宮城県や山形県の郷土料理では茹でた枝豆を潰し餡にして食べる「ずんだ餅(山形ではじんだんと呼ばれます)」もあります。また兵庫県の篠山市では、黒豆の未熟なものを「黒枝豆」として食べます。茹でる前も茹でたあとも、鞘の中の豆は黒みがかった緑色をしていますが、その味の良さで知られています。
ただし市場に流通するのは毎年10月第2週前後で、流通量が少ないため手に入れるのは難しいかもしれません。また山形県庄内の白山だだちゃ豆も大変美味であると言われています。
【かぼちゃ(南瓜)】
冬至の日に食べる習慣のあるかぼちゃ。緑黄色野菜の代表格であるかぼちゃはカロチンやビタミンが豊富に含まれ、さらにたんぱく質や食物繊維などさまざまな栄養素を含んだ非常に栄養価の高い食品です。
カボチャの果肉に含まれるカロチンは抵抗力を高め、風邪を予防し、またミネラルやカリウム、食物繊維は血糖を下げる効果があり糖尿病の食事にも有効だと言われています。主な産地は北海道で、採れたてをすぐ食べるのではなく、やや時間をおいた方がでんぷん質と糖質が均等になり美味しいと言われています。見分け方はヘタがコルク状になり、果肉の色がやや赤みを帯びたときだそうです。
【大豆】
食物の中では唯一、肉に匹敵するだけのタンパク質を含有することから「畑のお肉」とも呼ばれています。日本では色々な形に加工され利用され我々の食卓には欠かせない作物の大豆です。
大豆を暗所で発芽させた「もやし」。畑で育てて未熟大豆を枝ごと収穫した「枝豆」。ダイズを搾って製造する「大豆油」や煎って粉にする「きな粉」。蒸したダイズを麹菌で発酵させる「醤油」や「味噌」。納豆菌で発酵させた「納豆」。熟したダイズを搾ってでる液体の「豆乳」と「おから」。さらには豆乳を温めて「湯葉」。固めると「豆腐」、豆腐を揚げると「油揚げ」「厚揚げ」、焼くと「焼き豆腐」、凍らせて「凍り(高野)豆腐」などなど。
大豆には、抗がん作用・骨粗しょう症の予防に効果があると言われるイソフラボン、 動脈硬化を抑制すると言われるダイズサポニン、高脂血症を予防するレシチンが豊富に含まれて「ミラクルフード」と呼ばれることもあります。大豆の種類にもいろいろありますが、有名なものにはお正月のおせち料理には欠かせない黒豆。中でも兵庫県の「丹波黒」が高級品として扱われます。
【ゴボウ(牛蒡)】
世界的に見ても食べられているのは日本と朝鮮半島だけと言われるゴボウ。ゴボウは食物繊維を多く含み便秘の予防に効果があるほか、利尿や解毒、貧血などにも効くと言われています。
京都の特産品である掘川と呼ばれるゴボウが有名で、2年かけ栽培し太くて短いのが特徴です。また5月から6月にかけて出回り茎の部分を食べる葉ゴボウなども美味しいと言われています。
【大根】
日本の代表的な野菜で生産量は日本で一番の大根。春の七草では「すずしろ」と呼ばれ古くから日本人に親しまれています。おでんなどでも人気のある食材ですが、種類は多種多様でさまざまな特徴を持っています。生産量の95%を占める青首大根をはじめ、丸型でやわらかく甘みが強い聖護院大根や、世界最大の丸型大根で直径35cmになる桜島大根。
岐阜県の長良川河畔が特産の世界最長の守口大根や、現在では東京葛飾の農家3軒で作られる幻のだいこんと呼ばれる亀戸大根などがあります。大根にはジアスターゼという消化酵素が含まれていて、でんぷん質やたんぱく質、脂肪などの消化を助ける作用があります。
また胃酸を中和する作用や発ガン性物質を分解するオキシダーゼと呼ばれる物質が含まれています。また葉にもカロチンや鉄分、ビタミンなどが豊富に含まれていますので、葉の部分も食べたいものです。
【トマト】
野菜の中で売り上げが日本一と言われるトマト。ビタミンやミネラル類だけでなくリコピンと呼ばれる物質がどの野菜よりも豊富に含まれています。リコピンは体内の活性酸素を除去する作用が強くガンの予防に効果があると言われています。
リコピンは熱に強く加熱してもほとんど栄養価が変わらないとされますので、いろいろな調理方法を試してみるのもいいかもしれません。世界中で食べられるトマトですが、その種類は主に酸味と香りの強いトマトで、日本では加工用として用いられることが多いそうです。
日本では皮が薄く甘みの強い「桃太郎」と呼ばれる品種が主流となっています。
【ナス(茄子)】
土地によりナスビと呼ばれる事もあるナス。日本には100種類以上あると言われていますが、大まかに九州などの温かい地方では生育に時間が必要な長ナス、東北地方等のように温かい日があまり続かない土地では生育の早い丸ナスや小ナスが主に生産されているようです。
長ナスは身が柔らかく焼きナスに向いていると言われ、小ナスは辛子漬けが有名です。また丸ナスは肉質のきめが細かく田楽などに向いていると言われています。丸ナスは京都の加茂ナスが有名です。またその他にも大阪の泉州水ナスで有名な水ナスと呼ばれる種類もあります。水ナスは生のまま皮をむいて味噌ダレなどにつけて食べるのが一般的のようです。
【ニラ(韮)】
独特のにおいが特徴的なニラ。餃子やレバーと一緒に炒めたもの、おひたしなどいろいろな調理法があります。また中国料理や韓国料理ではかかせない食材の一つです。
栄養価的にはベータカロチンやビタミンA、C、ミネラルが豊富に含まれ、また匂い成分のであるアリシンがビタミンB1と結合して、代謝機能を高め効果があると言われています。ニラには花の部分を食用とする花ニラや芽が出る前の根株に覆いをかぶせて光を制限することで軟化させにおいを和らげた黄ニラなどもあります。
【にんじん(人参)】
にんじんに含まれる成分として有名なカロチン。カロチンは抗酸化作用があり活性酸素による害を防ぐと言われています。しかし、すべてのニンジンにカロチンが豊富に含まれているわけではありません。ニンジンは大きく分けて2つの種類に分けられます。
一つは金時ニンジンで有名なアジア型ニンジン。もう一つはよくスーパーなどで見られるヨーロッパ型ニンジンです。アジア型ニンジンはニンジン独特のにおいが少なく、甘味が強く煮くずれしにくいので和風の料理に使われます。
このアジア型ニンジンの赤みはカロチンではなくトマトに含まれるリコピンによるものです。もちろんリコピンにも高い抗酸化作用があります。以前は子供の嫌いな食べ物の一位に挙げられることが多かったニンジンですが、最近では改良されニンジン臭を抑えたニンジンとなっているようです。
【ニンニク】
独特の強烈なにおいのするニンニク。その強烈なにおいと味を好んで食べる人も多数いらっしゃるのではないでしょうか。
人類との関わりは古く紀元前3200年ごろの古代エジプトではすでに栽培されていたと言われています。またその強烈なにおいのため、江戸時代では公家や武士は食べる事を禁じられていたそうです。ニンニクのにおいの元は組織が壊れる過程で発生するアリシンと呼ばれる物質のためです。
アリシンは強い殺菌作用があります。現在では品種改良された「無臭にんにく」も販売されていますが、組織を傷つける前に電子レンジで加熱したり蒸したりするとアリシンの発生を若干抑えることができます。主な産地は青森で全体の生産量の70%を占めます。またその中でも田子町で生産される「たっこにんにく」は高級品として知られています。
ねぎ
味噌汁やそばやうどんの薬味として、また冬の味覚の鍋に欠かせない食材のネギ。ネギはヽ多くの種類がありますが、その中でも土をかぶせて白い部分を長くした白ネギ(長ネギ)や緑の葉の部分が長いのが特徴の青ネギ、青ネギとたまねぎが交配したわけぎなどがあります。兵庫県朝来町の特産で白い部分から緑の部分まで柔らかく、鍋などに使うととろけるような食感で非常に人気がある岩津ネギや群馬県下仁田町の特産である下仁田ネギも有名です。
【うど(独活)】
数少ない日本原産の野菜の一つウド。独特の香りと歯ごたえが特徴です。単にウドと呼ばれる場合は軟白ウド(白ウド)と呼ばれるウドがほとんどで、天然のウドは山ウドと呼ばれます。また山ウドの中には軟白うどを出荷前に太陽にあて芽を緑色につけ香りを強くしたものも含まれるそうです。ウドは東京の特産品で立川市や三鷹市のものが有名です。
【たらの芽】
「山菜の王様」と呼ばれる事があるたらの芽。その名の通りタラノキの茎先端部分の芽です。タラノキは非常に弱いと言われ、採取する際は枝を折らない様にするなどの注意が必要です。またウルシと非常に似ているので自生しているタラノキを見つけた場合は良く見て判断しなければなりません。野生のタラノキは棘があるのが一般的です。
【ふきのとう・ふき(蕗の薹・蕗)】
もっとも早く出る山菜です。雪が降る地方では雪解けを待たずに出てくるので春の使者と呼ぶところもあるそうです。フキノトウは日本各地に分布していますが、風通しの良く湿度の高いところを好むそうです。
フキノトウは普段食べるフキのつぼみで天ぷらにして食べると美味しいと言われています。花が開き大きくなったものはあまり食べられることがないようです。またフキの種類には市場のほとんどを占める愛知早生フキをはじめ、京都や奈良で栽培されている水フキ、秋田の名物となっている2mにもなる巨大な秋田フキなどがあります。
【まつたけ(松茸)】
独特の香りと歯ごたえ、旬の一時しか味わえず、その価値から「キノコの王様」と呼ばれているマツタケ。アカマツやコメツガなどの林に生えます。完全な人工栽培は確立されていないため、自然の恵みに頼るしかないのが現状です。
松林の減少に伴ない国産のマツタケの収穫量も減少してしまいました。そのため中国や韓国からの輸入物が市場に出回ることが多いのですが、流通の過程でどうしても風味が落ちてしまいますので国産の方が美味しいです。有名な産地は長野県や京都、岡山県、広島県などがあげられます。
【ホンシメジ】
ホンシメジはよく言われる「香りマツタケ味シメジ」であらわすようにキノコのなかでも特に強いうまみを持つと言われています。
ただし、「ホンシメジ」の名前で全国的に流通しているキノコは「ブナシメジ」を栽培したものです。本当の「ホンシメジ(キシメジ科シメジ属ホンシメジ)」はめったに市場には出ず、「幻のきのこ」と呼ばれる事もあるほどです。実際に市場ではマツタケの数倍の値段で取り引きされます。近年日本の企業がホンシメジの栽培に成功し「夢シメジ」との愛称で呼ばれています。近いうちに我々の口に入りやすい食材となるかもしれません。
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